1. 農業協同組合とは?
農業協同組合(農協)とは、農業者が、相互扶助を目的として、農業協同組合法(農協法)に基づき自主的に設立する協同組合で、法人格を有しています。小規模な事業者であり、経済的弱者といわれる農業者が、生産や消費活動の相互扶助・協同によって、その経済的社会的地位の向上を図ることを目的としています。
この目的のために、農協は、営農指導、農産物の共同販売、生産資材や生活物資の共同購入、貯金の受入れ、資金の貸付け、共済事業、福祉事業など様々な事業を行っています。農協法第7条では、農協の事業の目的について、「組合は、その行う事業によってその組合員及び会員のために最大の奉仕をすることを目的とする」と規定しています。
1992年4月から「JA」(Japan Agricultural Co-operatives(日本の農業協同組合)の略)という、新しい農業協同組合(農協)のイメージを象徴する愛称が使用されています。
2. JAグループの仕組み
JAはそれぞれ独立した協同組合として事業を行うものですが、農産物の広域販売、資材の有利仕入れ、余裕金の運用、共済の責任保有等といった各農協単独では行うことが難しい事業や、農協同士協力しておこなった方が効率的であるような事業は、連合会をつくり、<農協-県連合会-全国連合会>の3段階で事業を行っています。
組合員に密接に結びついているのは地域に存在するJAですが、JAを支援する仕組みとして、連合会や中央会があります。
JAは主として個人が組合員になっていますが、それに対して連合会の会員資格を持つ者は、農協、連合会、農協法以外の法律により設立された協同組織体で農協と同種の事業を行う者、農協または連合会が主な構成員または出資者となっている法人です。農協または連合会を「正会員」、それ以外の会員を「准会員」といいます。
また、中央会はJAと連合会が会員となっており、JA・連合会・中央会および関係団体を総称してJAグループと呼んでいます。